臨済宗妙心寺派の大本山である妙心寺は、1342年に創建された寺院です。
日本最大の禅寺で、境内には46もの塔頭寺院があります。
妙心寺の最大の見どころとしては、法堂にある雲龍図や映画のロケ地としても使われた庫裡、日本最古の梵鐘などがあります。
境内を急いで回ったとしてもおおよそ1時間、じっくり見て回ると2時間以上参拝時間が必要となる妙心寺について、2つの見どころを含め、歴史や豆知識も紹介します。
妙心寺の見どころ2選
それぞれ詳しくご紹介していきます。
見どころ① 雲龍図や梵鐘がある「法堂」
妙心寺の中心部に近いエリアにある法堂は、僧侶が仏教を講義する建物なので仏像などは安置されていません。
妙心寺の法堂には天井に「雲龍図」が、さらに日本最古の梵鐘といわれている「黄鐘調鐘」があります。
雲龍図は江戸時代の天才絵師である狩野探幽作と伝わるもので、約8年の歳月をかけて描いたものです。
土の位置から見ても龍に睨まれているように見えることから「八方睨みの龍」と言われています。
天井に雲龍図が描かれるのは臨済宗の寺院に多く見られます。
龍は仏を助ける八部衆の1つとされており、さらに仏の教えを水を司る龍が雨のように降らせるため、また火災から寺院を守るためです。
同じ法堂にある梵鐘は、日本最古の梵鐘で国宝にも認定されています。
梵鐘を撞くことはできませんが、CDにて妙音を聞くことが可能です。
見どころ② 僧侶の食生活を支える庫裡
庫裡というのはいわゆる台所のような場所です。
妙法寺の庫裡は江戸時代に建てられたもので、一度の数百人の食事が調理出来ます。
建物内部は「土間」「大庫裡」「小庫裡」に分かれており、大庫裡には一度に200合ものご飯が炊けるお釜が5つも並んでいますよ。
この庫裡は映画のロケ地としても使われています。
実は庫裡以外にも、妙法寺がロケ地となっている映画や時代劇は沢山あるそうです。
妙心寺の歴史や豆知識
日本最大の禅寺といわれる妙心寺は、1342年に第95代天皇であった花園法皇が住まう花園御所があった場所で創建されました。
花園上皇であった時代に御所として居住していた離宮萩原殿を、自身が落飾し法皇となった際に禅寺に改めることを発願したもので、開山の祖として関山慧玄を迎え「正法山妙心寺」として開山しました。
もともと上皇の御所だったこともあり、妙法寺は京都御所に次ぐほどの広大な敷地を誇っています。
東京ドーム約7個分に相当する約10万坪の敷地面積があり、東西には約500メートル、南北には約600メートルあるといいます。
妙法寺の塔頭寺院は全部で46もありますが、石庭で有名な龍安寺も実は塔頭寺院の1つです。
南北朝時代に創建された妙法寺は、1399年の応永の乱の際には足利義満により「龍雲寺」と改名させられその歴史を一時期中断されましたが、1432年には妙心寺として中興しています。
ですが1467年の応仁の乱の際に妙心寺は焼失し10年後の1477年に再興、1509年に仁和寺の寺領であった土地を購入した利貞尼と言う人が妙心寺に寄進したことで、現在の広大な寺領となりました。
明治時代の神仏分離令による廃仏毀釈のときにはさまざまな影響を受けましたが、この頃に現在の花園大学や花園高等学校の前身となる般若林が開設されました。
現在は世界各国にある約3,400社の臨済宗妙心寺派の大本山で、在籍する僧侶数も約7,000人にもなる日本最大規模の禅寺となっています。
妙心寺の参拝時間と料金
名称 | 臨済宗妙心寺派大本山・正法山妙心寺 |
拝観時間 | 午前9時から正午 午後1時から午後4時(受付は午後3時30分まで) |
拝観料 | 大人:700円 小学生・中学生:400円 |
住所 | 京都府京都市右京区花園妙心寺町64 |
お問い合わせ | TEL:075-461-5226 |
公式サイト | https://www.myoshinji.or.jp/ |
妙心寺のアクセス
【公共交通機関で向かう場合】
・JRバスまたは市バス「妙心寺北門前」バス停から北門まで徒歩約2分
・京都バス「妙心寺前」バス停から南門まで徒歩約4分
・JR嵯峨野線「花園」駅から南門まで徒歩約5分
【車で向かう場合】
名神高速道路「京都南」ICまたは「京都東」ICから約40分
妙心寺の駐車場
無料駐車場
妙心寺には無料駐車場はありません。
有料駐車場
駐車場名 | 妙心寺第一駐車場 |
住所 | 京都府京都市右京区花園妙心寺町64 |
料金 | 1台 700円 ただし参拝者と花園会館利用者は無料 |
台数 | 30台 |
会場までの距離 | すぐ近く |
駐車場名 | 妙心寺第二駐車場 |
住所 | 京都府京都市右京区花園木辻北町1-5 |
料金 | 1台 700円 ただし参拝者と花園会館利用者は無料 |
台数 | 10台 |
会場までの距離 | すぐ近く |
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まとめ
妙法寺は臨済宗妙心寺派の大本山で、東京ドーム7個分にあたる約10万坪の敷地面積を有する日本最大の禅寺です。
創建後、一時期は「龍雲寺」と改名させられるなどその歴史を中断させられた過去もありますが、1342年の創建から約680年の歴史を持つ寺院です。
46の塔頭寺院の中には、石庭で有名な龍安寺も含まれていますよ。
妙心寺の法堂には江戸時代の絵師、狩野探幽が描いた雲龍図が現在も生き生きとした姿を見せてくれています。
また広大な敷地で修業に励む多くの僧侶の食を支える庫裡などが一般公開されています。
行くりと見て回れば約2時間も必要といわれる妙法寺を、ぜひゆっくりと散策してみてください。