城南宮は平安京遷都にあたり往生の南方の守護人として創建されたと伝わる神社で、1086年には白河上皇が鳥羽離宮造営の際に鎮守社となりました。
四季折々の景色が楽しめる神苑には複数の庭園があり、四季折々の自然が楽しめる神社です。
方位除けの神社として知られる城南宮は、乗り物のお祓いでお有名です。
この記事では参拝におおよそ30分~1時間かかる城南宮について2つの見どころを含め、歴史や豆知識を紹介します。
城南宮の見どころ2選
それぞれ詳しくご紹介していきます。
見どころ① 5つの趣が異なる庭園からなる「神苑」
作庭師・中根金作が作庭した5つの趣が異なる庭園からなる神苑は、城南宮最大の見どころでしょう。
5つの庭
- しだれ梅や椿などの春の花が美しい「春の山」
- 寝殿造という平安貴族の邸宅を模した「平安の庭」
- 室町時代の様式といわれる池泉回遊式庭園の「室町の庭」
- 桃山時代の気風を反映している枯山水式庭園の「桃山の庭」
- かつての城南離宮の様子を表した「城南離宮の庭」
とくに春の山の「梅」、室町の庭の「藤」、平安の庭や室町の庭、桃山の庭の「紅葉」は有名です。
4月29日と11月3日には平安装束を纏った歌人が和歌を詠む「曲水の宴」は平安時代にタイムスリップしたかのような雅な行事として人気があります。
見どころ② それぞれの季節に合わせて舞われる「巫女神楽」
城南宮の境内には神楽殿があります。
この神楽殿ではそれぞれの季節に合わせた巫女神楽が舞われます。
巫女神楽というのは巫女装束を纏った舞人が、神様を祀るために神前にて奏する舞楽です。
城南宮では2月中旬から3月下旬には梅が枝巫女神楽を、5月には藤の巫女神楽を、9月には菊の巫女神楽がそれぞれ舞われ、このときにのみ「梅の花守り」「藤の花守り」「菊の花守り」の授与が受けられます。
またお正月にも神楽殿では祓神楽が舞われます。
城南宮の各季節の楽しみ方
城南宮の歴史や豆知識
城南宮は794年の平安京遷都の際に都の安泰、国の守護などを願い創建されたといわれています。
城南宮は平安城の南に当たる位置にあり、さまざまな災いを鎮める役割を持つお宮という意味を持っています。
平安時代の後期に入ると、城南宮の周囲には鳥羽離宮(城南離宮)が白河上皇や鳥羽上皇によって造営され、院政政治の拠点となりました。
この頃の城南宮は非常に栄え、政治や文化の中心地となっていました。
これらの離宮の御殿は皇族や公家が熊野に参詣するときに身を清めるための御宿泊所となったことから、城南宮は方除けの信仰が篤くなっています。
さらに旅路にあたるお祓いを受けたことから、車やバイク、自転車や船といった乗り物のお祓いが受けられる神社としても知られています。
政治や文化の中心となった城南宮ですが、その後時代の移り変わりにより中心から外れていきます。
1221年頃には政治の中心が鎌倉に移りましたが、これを善としない後鳥羽上皇により城南流鏑馬の武者揃えと称した兵を募り鎌倉幕府との間で承久の乱が勃発、さらに応仁の乱でも兵火により荒廃しています。
江戸から明治への移り変わりの際には鳥羽伏見の戦いの始まりが、この城南宮であったとされています。
城南宮の参道に薩摩藩の大砲がおかれ、これが轟き鳥羽伏見の戦いが始まったのです。
度重なる兵火により多くの建物を失ってきた状行宮ですが、1861年には東と西の鳥居が建立、本殿は1978年、神楽殿は1996年に再建されています。
神苑も実は昭和に入ってから造営されたもので、名庭師といわれる中根金作による作庭で、「源氏物語の花の庭」とよばれています。
歴史のある城南宮ですが、建物や庭園が比較的新しいのは、このような歴史があるためです。
城南宮の参拝時間と料金
名称 | 城南宮 |
拝観時間 | 境内は自由
神苑:午前9時から午後4時30分(受付は午後4時終了) |
拝観料 | 境内は無料
神苑:大人(中学生以上)800円 小学生500円 |
住所 | 京都府京都市伏見区中島鳥羽離宮町7番地 |
お問い合わせ | TEL:075-623-0846
FAX:075-611-0785 |
公式サイト | https://www.jonangu.com/index.html |
城南宮のアクセス
【公共交通機関で向かう場合】
市バス「城南宮東口」バス停からすぐ
京都市営地下鉄烏丸線及び近鉄「竹田」駅から徒歩約15分
【車で向かう場合】
名神高速道路「京都南」ICからすぐ
城南宮の駐車場
城南宮周辺の駐車場の状況についてまとめます。
無料駐車場
城南宮には自動車約200台分の無料駐車場があります。
有料駐車場
駐車場名 | GSパーク 城南宮東口駐車場 |
住所 | 京都府京都市伏見区竹田田中宮町40 |
料金 | 平日 60分毎100円 当日最大600円
土日祝 60分毎100円 当日最大400円 |
台数 | 32台 |
会場までの距離 | 徒歩約10分 |
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まとめ
城南宮は平安京の南の守護神として創建された神社で、「平安城の南に鎮まるお宮」という意味をもっています。
白河上皇や鳥羽上皇が院政を行った離宮が造営され、一時期は政治や文化の中心となったエリアにあります。
皇族や公家などが熊野に参詣する際に精進潔斎するために訪れた神社で、方除けの神社として信仰され、さらに旅路や交通安全といった御神徳が得られるとされています。
数々の兵火により荒廃したこともあり、城南宮の建物や庭園は比較的新しいものが多くなりますが、平安時代を思い起こさせるような「曲水の宴」や「流鏑馬」などの行事が人気です。
四季折々の風景が楽しめる神苑などもあるので、ぜひ一度拝観に訪れてみてください。