神社仏閣の町として知られ古くからの伝統が味わえる京都は、国内外問わず多くの観光客で年中賑わいを見せています。
そんな京都には数多くの「怖い」と言われる神社やお寺も存在します。
蹴上にある日向大神宮もそのうちの一つ。
日向大神宮が怖いと言われている理由は以下の2選です。
- 暗くて狭い「天の岩戸」
- 慰霊碑がある
今回はそんな日向大神宮の怖いと言われる理由の詳細、見どころなどをご紹介していきます。
日向大神宮はあまり有名ではないながらも知る人ぞ知るパワースポットです。
ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
日向大神宮が怖いと言われる2つの理由
それでは最初に日向大神宮が怖いと言われる理由についてご紹介していきます。
暗くて狭い「天の岩戸」
天の岩戸とは古事記にも書かれている天照大神が隠れた場所。
そんな天の岩戸が日向大神宮にはあるんです。
もちろん見どころの一つではあるんですが、こちらの天の岩戸、人ひとりがやっと通れるくらいの狭くて暗い通路になっているんです。
その為、暗い場所や狭い場所が苦手な方は「怖い」と感じてしまうスポットでもあります。
#日向大神宮 の #天岩戸 、狭いのと暗いのとで少し怖いけれど、 #太陽神 の雲隠れを模しているのだから、それも当然か。
#冬至 の頃、 #太陽 の力が弱まるのを象徴しているともいうけれど、真相は解明されていないみたい。 pic.twitter.com/PXVNkHBnUy— Mayumi Nitta (@elmosscockiem) May 1, 2018
洞窟は途中で左に大きく曲がるため、入口から出口が見えないというのも恐怖につながりますね。
ただし心霊的な怖さではないのでその点はご安心ください。
慰霊碑がある
日向大神宮の近くには慰霊碑があります。
これは日向大神宮の麓にある浄水場が関係している慰霊碑。
当時は工事の安全性が確立されておらず、建設工事では多数の工員が亡くなったそうです。
そのため、工事で亡くなった方たちのために慰霊碑が立てられたのです。
当時は色んな工事現場でこうした慰霊碑が立てられることも珍しくはなかったんですね。
ところが現在では慰霊碑を見る機会もそうそうなくなったため、日向大神宮を訪れた人がこの慰霊碑を見て「幽霊がいるのでは?」と思ってしまった可能性があるのではないかと言われています。
一般的に幽霊は水に関わりが深いとされていますので、浄水場が近くにあるというのも幽霊が出る条件に当てはまりそうです。
ただ具体的な心霊スポットとしての体験談などは残っておりませんので、安心していただけるのではないでしょうか。
以上が日向大神宮が怖いと言われる理由になります。
特に心霊現象などの怖さはありませんので、あまり気にせずお参りしていただけたらと思います。
日向大神宮の見どころ3選
次は日向大神宮の見どころを紹介いたします。
隠れたパワースポット、日向大神宮には見どころももちろんたくさん。
一つずつ見ていきましょう。
天の岩戸
一つ目はもちろんこちらの天の岩戸。
古事記にも登場する天の岩戸はあの天照大神が隠れて出てこなくなったとされるパワースポット中のパワースポット。
【日向大神宮】
『開運厄除の神 天の岩戸』戸隠神社
こちらをくぐり参拝することで、厄を祓い開運の御利益があるとされる穴場のパワースポット⛩✨#神社仏閣 #歴史 #お城 #御朱印 #パワースポット pic.twitter.com/j74roAKIXc— 金の卵 (@k_tamago_power) December 3, 2022
狭い洞窟を抜けることで厄を落とし、運気が上がると言われています。
一度入ると途中で引き返さないよう注意してください。
途中で引き返してしまうと効果がないとされています。
影向岩
天の岩戸の少し手前にある影向岩は、神様が降りてくる時の磐座と呼ばれていて大変神聖な岩です。
日向大神宮(続)影向岩も抑えておきたい。影向というと北野天満宮にある、松のイメージが強いが、ここは岩。神が降りて来る磐座ということになるが、以外な小っさw境内には、HPによると32神が鎮座している。これは、神無月になると影向岩は大混雑!?大変だw #日向大神宮 #神社 #京都 pic.twitter.com/82VIsYLfRF
— ふらっと神社、はじめました (@7HFyszw10FfLSa6) November 15, 2017
一見なんの変哲もない岩で、さらに天の岩戸を目指す気持ちがはやり、見落とされがちな影向岩です。
ですが、じっくりと見るととんでもなくパワーを感じられますので、見落とさずその神聖なパワーを味わってください。
朝日泉
境内の御井神社にはかつて天災や疫病が京の都を襲った時に神様が「ここの泉に湧き出る水を分け与えよ」と告げ、その通りにするとまたたく間に天災・疫病の危機が去ったと言われている朝日泉があります。
エピソードからも分かる通り、こちらも外すことのできないパワースポットですね。
日向大神宮のご利益
日向大神宮は天照大神をはじめたくさんの神様が集いし場所です。
そのためご利益も、家業繁栄から家内安全、旅行・交通安全に開運、厄除はもちろん、縁結びなどなど、数えきれないほどあります。
なんせ現代ほど交通手段が発達していなかった時代、一生に一度しか行けない伊勢神宮の代わりに「京のお伊勢さん」と親しまれ、足繁く通われたのが日向大神宮。
東山の大自然と共存する日向大神宮で、数々のパワースポットを巡るとともにありがたいご利益を授かりましょう。
日向大神宮の御朱印
日向大神宮の御朱印は、基本的な赤いスタンプを使っており、その上にお参りした日付を手で丁寧に記入する、とてもシンプルなデザインになっています。
日向大神宮の御朱印です pic.twitter.com/h5yLAW2ppW
— ぐなさん (@oyamasanke) June 17, 2017
この赤いスタンプの中には、古くから伝わる名前「日御山」という山の名前が入っており、この名前はかつて天智天皇によって名付けられたと言われています。
この山の名前を含むスタンプが押されることで、訪れた場所の歴史や意義を感じることができます。
この御朱印をいただくための初穂料は、300円となっており、この金額をお支払いすることで、御朱印を受け取ることができます。
御朱印をいただける場所は、その神社やお寺にある「授与所」と呼ばれる場所で、ここで様々な御朱印やお守りなどが授与されています。
御朱印を受け取ることができる時間は、朝の9時から夕方5時までとなっており、この時間内に訪れることで、このシンプルながらも意味深い御朱印を手に入れることができます。
この時間を過ぎてしまうと、その日の御朱印を受け取ることができないため、訪れる際には時間に注意してください。
日向大神宮の基本情報
名称 | 日向大神宮(ひむかいだいじんぐう) |
住所 | 京都市山科区日ノ岡一切経谷町29 |
参拝時間 | 受付時間 9:00~17:00 |
料金 | 無料 |
公式ホームページ | http://www12.plala.or.jp/himukai/ |
アクセス | 地下鉄東西線「蹴上駅」下車、徒歩15分 |
駐車場 | 約5台あり/無料 |
日向大神宮の創設背景
日向大神宮は、紀元前の時代に遡るとされ、当時の日本を治めていた顕宗天皇の時代に起源を持つと伝えられています。
この神聖な場所は、九州地方の自然豊かな日向にある高千穂の山々からその神聖さを受け継ぎ、神社が設立されました。
しかし、時が経ち、応仁の乱という大きな戦乱の中で、この神社は全てを失いました。
それでも、江戸時代の始まりに、神社への深い信仰を持つ人々によって、かつての場所に再びその姿を取り戻しました。
こうして復興した日向大神宮は、特に旅の安全を祈る場所として多くの人々に親しまれるようになりました。
日向大神宮に祀られる神々
日向大神宮では、内側の主な神殿には、日本の神話において最も重要な太陽の神様である「天照大御神」をはじめ、海の恵みと安全を司る「多紀理毘売命」、航海の安全を守り、島々の神として知られる「市寸島比売命」、そして農作物の豊かさをもたらす「多岐都比売命」が祀られています。
これらの女神たちは、自然の恵みや人々の生活に密接に関わる重要な役割を担っています。
外側の主な神殿には、強さと勇気の象徴である「天津彦火瓊々杵尊」と、宇宙の始まりや世界の秩序を保つ「天之御中主神」が祀られています。
これらの男神は、力と守護、そして宇宙の秩序という側面から人々の生活を見守り、支えています。
このように、日向大神宮には多様な神々が祀られており、それぞれが人々の生活や自然界における重要な役割を果たしているのです。
日向大神宮のイベントや行事
それぞれ詳しくご紹介していきますね!
若水祭
若水祭とは、新年が始まる元日の早い時間に、神社の中にある特別な井戸から「若水」と呼ばれる新しい水をくみ上げる行事です。
この水を使って、お酒や食べ物を神様にお供えし、その年一年の健康や安全を願います。
この習慣は、昔、病気が広がっていた時に、清和天皇が神様から「この場所から湧き出るきれいな水を人々に分け与えなさい」というお告げを受けた話に由来しています。
天皇がその言葉に従って水を配ったところ、病気が治まったとされています。
この祭りは、正月の最初の三日間、すなわち1月1日から1月3日まで行われ、この期間中に訪れる人々は、特別な力があるとされるこの若水をいただくことができます。
特に1月1日の朝3時から始まる若水祭は、新しい年の始まりを祝い、新鮮な水で新たなスタートを切るという意味が込められています。
この若水を飲むことで、参拝者は新年に向けて心身ともに清められ、健康や幸運を願うことができるのです。
この行事は古い時代からの伝統を守りつつ、現代においても多くの人々にとって大切な年中行事の一つとなっています。
節分祭
節分の日には、一年間の間に自分たちがしてしまった悪いことや心の汚れをきれいにするための特別な行事、「ぬけ参り」が行われます。
「日向大神宮 ぬけ参り」
京のお伊勢さん、天の岩戸は節分にぬけ潜ると一年の厄が祓われ、一番ご利益があるとされる。
岩戸の中に戸隠のお社がある。 pic.twitter.com/04nYWsVgq4— 京都好き❤️ヒロさん (@InoueHironori) February 2, 2021
この行事では、神社の敷地内にある「天の岩戸」をくぐり抜けることで、自分の中の悪い運や災いを取り除きます。
この「天の岩戸」とは、古い話に出てくる神話の場所で、ここを通ることで新しい気持ちでこれからの一年を迎えられるとされています。
参加者は、この岩戸をくぐることで心身を清め、幸運を引き寄せることができると信じられています。
節分祭は毎年2月3日に行われ、午後4時からは、神社で参加者のために幸せや願い事が叶うようにとの祈りが捧げられます。
この祈りの時間に合わせて参加することもできますが、「天の岩戸」をくぐる行事は一日中いつでも参加できるため、多くの人々がこの機会を利用して新たな一年の幸運を願うために訪れます。
このように、「ぬけ参り」は、過去を清算し新しいスタートを切るための大切な儀式であり、多くの人々にとって心新たに一年を始める特別な日となっています。
まとめ
今回は知る人ぞ知る隠れたパワースポット、日向大神宮にまつわる噂や見どころなどをまとめてみました。
一度行ってもらえれば分かると思いますが、なんとも不思議で神聖なエネルギーを存分に体感できる、それが日向大神宮です。
市営地下鉄の蹴上駅から徒歩数分というアクセス良好なのもおすすめのポイント。
ぜひ一度お立ち寄りください。
それでは「京のお伊勢さん」、お参りしてみてくださいね。